窓の外の空を見るのが好きだった。授業中はよく空を見ていた。

「ずっと外を見てたでしょ」という。

見られていたのか。

「きょうは曇りでしょ」「何か見えた?」

窓枠で切り取られた白い空の端。君の横顔が僕の視界をピン止めしている。だから僕は、空から目が離せない。